オーディオイベントは「特異」である!? 多くの人が訪れるのに意外と静か? 絶対的に欠かせないあるものは◯◯◯!? 徹底解説
オーディオイベントって静かだわ
ワイワイワイ…
ガヤガヤガヤ…
突然ですが、多くの人が訪れる賑やかな「イベント」をイメージする時、その背後にはどんな環境音が流れていますか?
共通の話題での会話、会場を盛り上げるBGM、出展者の威勢のいい呼び声…等、様々な音を想像されると思います。
筆者はオーディオメーカー株式会社finalに今年4月に入社した広報担当ですが、今年12月までの間に自社・他社様含め10回ほどオーディオイベントに参加しました。
そこで、気付いたことがあります。
「オーディオイベントって静かだわ」
(盛り上がっていないということじゃありませんよ)
なぜなら…。
ご覧の通り、皆さん興味・関心のあるイヤホン・ヘッドホンを聴き込んでいる様子がわかります。そうすると必然的にワイワイガヤガヤ感はなくなって、まるで聖域のような空間が生まれるんです。
ただ、これくらいの人数だったら当たり前では?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、こちらも弊社特有の光景ではあるのですが…。
デン!
デデン!
写真①の座席の後ろには、実はこんなにたくさんの方々が並んでいたのです。これほど多くの方が並んでいても騒がしさがなく、むしろ皆さん静かに待っていただいている姿には毎度頭の下がる思いがします。
finalブースを支える「列捌き」部隊
写真②、③は2023年12月9日(土)・10日(日)に行われた国内最大級のポータブルオーディオ展示試聴イベント「ポタフェス2023冬 秋葉原」の様子です。列は途絶えることなく、MAX時は200人ほどが並んでいるのではというくらいの混み具合でした。(ちなみに、2日間でfinalブースを訪れた方は約4000人程でした)
このため、finalではこうした大型のオーディオイベントに参加する際は、通称「列捌き」という部隊が結成されます。
ポタフェス2023冬 秋葉原では1日に約30人の社員がイベント対応を行ないますが、このうち3分の1の社員が列捌き担当になります。この列捌き担当者は、ただチラシを配ったり、来場者の整列を担うだけではありません。finalは、並んでいるお客様に少しでも楽しんでいただきたいとの考えから、列捌き担当者も製品のご案内や接客を行なうのです。
この列捌き担当者との交流を目当てに来てくださる常連のお客様もいたり、イベントに参加するのが初めての方でも列捌き担当者との会話で緊張がほぐれて楽しむことができたと話してくださるので、列捌き担当者のポジションはとても重要です。
一方、並ぶのは苦手!という方もいらっしゃると思います。出展するメーカーさんの中には整理券を配布しているところもあります。ご自身の考えや試聴スタイル、お目当ての製品に合わせて、会場をうまく回ってみるのも面白いかと思います。
イベントに絶対的に欠かせないあるモノ
オーディオイベントには絶対に欠かせないモノがあります。
まず、ブース担当者の笑顔…ではなく、手元にご注目。
こちら、ウエットティシュです。
試聴機をクリーニングするためになくてはならないモノなのです。
試聴器として使用するイヤホン・ヘッドホンでお耳等に触れる部分は、特にしっかりとクリーニングしてから次の方にお貸し出します。試聴機を貸し出すオーディオイベント独特のスタイルです。
ただ、この作業はなるべくお客様から見えない場所(POPの裏、机の下)で行なうことが多いです。ご自身が着用した試聴器を見ている目の前でクリーニングされたらご不快に感じる方もいらっしゃるのでは…という配慮から、finalでは上記のような対応を行なっております。拭いているところをしっかり見たことがないなと思った方もいらっしゃるかもしれませんが、鶴の恩返しのごとく(?)、見られないように気を配っております。
あなたの〇〇見せてください!
オーディオに興味を持ち始めた方からはこんな疑問をいただくこともしばしばあります。
最低限これはあるといいかも!という持ち物は
です。
出展社さんによっては上記のものを予め準備してくれているところもありますが、普段からご自身で使っているものがあれば製品による細やかな変化をより楽しめるかと思います。
でも、実際にオーディオイベントに来た人ってどんな物を持っているのか気になりませんか?
そこで、finalブースにいらっしゃったお客様にお声がけをしてどんな物を持ってきているのか見せてもらいました。
こちらはオーディオイベントに何度もご参加されているという男性のポーチの中身です。下のポーチにはオーディオプレーヤー、複数の有線イヤホンが入っています。
この方は、オーディオイベントでは複数のブースを回る予定ということで、持ち物はできるだけ軽量化したというのがポイントなのだとか。
今回のポタフェス2023冬 秋葉原は、国内外140のブランドが80ブースあまりを構えています。仮に1ブース5分(行列に並ぶのは省きます)で全ブースを試聴したと仮定すると、それでも最短でおよそ7時間かかります。実際には人気機種は空くまで時間がかかったり、弊社のように並んでお待ちいただく必要のあるブースなど様々あり、実は体力勝負な一面も。荷物は極力軽い方がおすすめです。
次は、今回初めてオーディオイベントに参加したという男性です。普段音楽を聞くというスマートフォンを持ってきたといいます。特に不便はなかったということですが、「強いて言うならば自分の変換アダプターを持ってきておいた方がイヤホンを接続する時にスマートにいったのかも」と話されていました。
オーディオイベントのいいところとして、「これが王道!」とか、「これが正解!」と言うものがなく、個々人の趣向や感覚が重要視されているところがあります。決まったドレスコードもない、飛び込みさえすれば実は開かれたイベントなのです。
そして、上記で色々書きましたが、実はスマートフォンさえお持ちいただければ最低限の試聴は楽しむことができます。
どうでしょうか?意外とハードルは低く、初めてor参加経験が多くない方でも楽しめそうだと言うことが少しでも伝わりましたでしょうか。
来年もオーディオイベントが続々と予定されております。いい意味で「特異」なイベントに、ぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。